新規事業の検証を終えた経営者から「やってみたが、何が分かったのか分からない」という言葉を聞くことがあります。検証に時間とお金をかけたのに、次の判断に使える情報が得られなかった状態です。この問題の多くは、検証を始める前の設計が不十分なことから生まれます。
検証前に決めること1:何が分かれば前に進めるか ¶
検証の目的は「試してみること」ではなく「判断に必要な情報を得ること」です。検証を始める前に、「この検証で何が分かれば、次のステップに進む判断ができるか」を明確にします。例えば「月に十件の問い合わせがあれば、本格的な開発に進む」という基準を事前に決めておくことで、検証の結果を判断に使えます。
検証前に決めること2:撤退の基準 ¶
前に進む基準と同様に、撤退の基準も事前に決めます。「三ヶ月で問い合わせが五件未満なら撤退する」という基準を持つことで、感情的な判断を避けられます。撤退の基準を決めることは、諦めることではありません。限られた資源を次の機会に使うための、合理的な判断です。
検証前に決めること3:最小の検証単位 ¶
検証は小さく始めます。「まず百人に試してもらう」ではなく「まず十人に試してもらい、そこから学んで次の十人に改善版を試してもらう」という設計の方が、同じコストで多くの情報が得られます。最小の検証単位を決めることで、検証のサイクルを速くできます。
検証結果の解釈を事前に設計する ¶
検証が終わった後、結果をどう解釈するかも事前に決めておきます。「問い合わせが十件あった」という結果は、解釈の仕方によって「成功」にも「失敗」にもなります。どの数字を見て、どう判断するかを事前に合意しておくことで、結果の解釈を巡る議論を避けられます。Vontrix Veltの新規事業検証プログラムでは、この設計に最初の一ヶ月を充てます。
検証の設計は、検証そのものと同じくらい重要です。新規事業の検証に関心がある方は、まず思考整理セッションからお試しください。