現場を見ずに机上で設計しない。この原則は、今も変わっていません。
2017年、Kenji Moritaniは大手戦略コンサルティングファームを離れ、Vontrix Veltを設立しました。前職では主に製造業と流通業のクライアントを担当し、七年間で二十件以上の再編プロジェクトに関与しました。しかし、大きな組織の中では、依頼主と直接向き合う時間が年々減っていくことに違和感を覚えていました。報告書の品質よりも、経営者との対話の密度を優先したい。その一点が、独立の動機でした。
創業当初は、東京・神田の小さな事務所で、Kenji Moritaniひとりで始めました。最初の依頼は、知人の紹介による食品メーカーの販路再設計でした。六ヶ月間、週に一度工場に通い、現場の声を聞きながら施策を組み立てました。その経験が、Vontrix Veltの基本的な仕事の進め方を決定づけました。現場を見ずに机上で設計しない。この原則は、今も変わっていません。2020年以降はリモートでの対話も増えましたが、初回と節目のセッションは必ず対面で行うことにしています。
Kenji Moritaniは、大学で経営工学を修めた後、国内大手戦略コンサルティングファームに入社。製造業・流通業を中心に、事業再編と組織設計を専門とした。七年間の在籍中、北海道から九州まで現場に足を運び、工場の床を歩きながら課題を探す習慣を身につけた。2017年にVontrix Veltを設立。休日は茶道の稽古に通っており、「問いを立てて、静かに待つ」という姿勢は、茶室での時間から学んだと語る。